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設計・技術検討するうえで役立つ情報

キヤノンプレシジョンの各製品をご利用頂くうえで役立つ技術に関する情報を紹介しています。

駆動条件による発熱影響

負荷の算定

時定数グラフ

モータを駆動させると、入力電力が出力に変換される際に損失が発生し熱となります。損失の種類は、銅損・鉄損・機械損であり、巻線に電流が流れることにより生じる銅損(ジュール熱)が大半を占めます。モータを効果的に使用するには損失を把握することが重要です。

計算

損失(W)と熱抵抗(K/W)との積が温度上昇値(K)であり、この値に周囲温度を加えた値がモータの巻線に使用されている皮膜の許容温度以内で使用する必要があります。

連続駆動の場合

連続で駆動する場合はカタログに記載されている熱抵抗を用いて計算出来ます。
巻線温度(℃)=〔入力電力(W)ー出力(W)〕×熱抵抗(K/W)+周囲温度(℃)

断続駆動の場合

実際の使用では一定条件ではなく、起動・停止・加速・減速など負荷条件が変動する場合があります。この場合は、各動作毎に分割した負荷値を実効値(二乗平均平方根)として計算することで求めます。
一時的であっても巻線皮膜の許容温度を越えないことが重要です。

  • 巻線皮膜の種類は機種により異なりますので問合せ願います。

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使用モータに適したPWM周波数

PWM周波数が低い時

PWM周波数が高い時

モータの駆動には回路損失が少ないPWM駆動が多く使用されます。しかし、モータとPWM駆動周波数が適合しない場合は下記のような問題が起こることがあります。

駆動周波数が低すぎる場合

  • 効率が低下し発熱が大きくなる。
  • 駆動周波数に同期した騒音や電気ノイズが発生する。
  • ブラシモータにおいては寿命が短くなる。

駆動周波数が高すぎる場合

  • 電気ノイズが大きくなる。
  • 駆動が不安定になる。

推奨

実モータ個別の電気的時定数に対し1/10以下の周期となるように設定して下さい。

電気的時定数τe=L/R
電気的時定数τe:S  インダクタンスL:H  コイル抵抗R:Ω

  • 設定した周波数(周期)でモータを駆動し、周波数に同期した電流変動がないか確認して下さい。
  • 設定した周波数(周期)の騒音が気になる場合は、可聴周波数(20KHz)以上の設定が望ましい。

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進角調整の効果と影響

ホール素子とマグネットの位相

プラシレスモータ 汎用制御回路イメージ写真

モータ効率を高くするには、磁石の磁束が最適となる位置(角度)で通電する必要がありますが、モータコイルはインダクタンス(L)成分が含まれるため通電に対して電流が遅れてしまいます。

調整

回転方向や回転数が一定の場合は、電流の遅れを見越して通電を早く設定することで最適化を図ることも可能ですが、回転方向、回転数、負荷によって電流の遅れ量(時間)は異なるため非常に難しくなります。そこで、各動作条件における遅れ量を予測し、相当する進み量をプログラムすることで複雑な動作モードでの高効率化を実現することが可能となりました。

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矩形波駆動と正弦波駆動

120°通電(180°通電)

正弦波駆動の電流波形

矩形波

ブラシレスの多くは、3相・矩形波120°全波整流を基本とした駆動方式となっています。これは低コストでありながら「高出力」と「高効率」を達成できるためです。

正弦波

用途によっては「低騒音」や「低トルク変動」への対応を望む場合があり、かつてはアナログの正弦波駆動(リニア駆動)が採用されたこともありましたが、回路効率が悪く「高出力」のモータには不向きでした。  現在は、回路技術の進化により3相・デジタル正弦波駆動が使用されるようになり、当社においても専用カスタムICを使用した「低騒音」「低トルク変動」かつ「高効率」への対応も実現しています。

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駆動回路…外部制御(PWM)

PWM制御ブロック図

専用プリドライブICとFETの組合せにて、通電方式とフィードバック有無の選定ができます。
FG(周波数発電機)が内蔵されています。
500r/min以下では発電量が不足することからFG出力が得られない事があります。

特徴

お客様にて回転数制御を行うタイプで、通電方式は120°矩形波となります。
ご使用の回転数に合致するようなPWMデューティー比を設定して下さい。
(PWM信号周波数範囲:20KHz~28KHz)

保護回路(BY54シリーズ)

ヒューズ
定格電流:4.0A
定格電圧:DC32V
溶断電流/時間:8A-5秒以内
加熱保護
モータドライバが140℃(参考値)に到達すると、サーマルシャットダウン(TSD)機能により停止します。
  • TSDは万が一の安全を確保するものであり、品質維持を目的としていません
  • 動作後は電源(VM)リセットにより復帰します。
過電流保護
コイル電流値のピーク値が4.2Aに到達するとPWMの1周期分OFFします。

注意

  • FG信号端子はオープンドレインとなっています。
    最大印加電圧:5.75V以下
    シンク電流:10mA以下
  • モータ拘束保護は搭載していません。
  • モータ回転中にF/R端子の切換えは行わないでください。

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駆動回路…外部制御(1-5V)

PWM制御ブロック図

専用プリドライブICとFETの組合せにて、通電方式とフィードバック有無の選定が出来ます。
FG(周波数発電機)が内蔵されています。
500r/min以下では発電量が不足することからFG出力が得られない事があります

特徴

アナログ電圧指令にてフィードバック回転数制御を行うタイプです。
1Vで回転を始め5Vにて最大回転数となります。
通電方式は音の静かな180°正弦波駆動となります。

保護回路(BY54シリーズ)

ヒューズ
定格電流:4.0A
定格電圧:DC32V
溶断電流/時間:8A-5秒以内
加熱保護
モータドライバが140℃(参考値)に到達すると、サーマルシャットダウン(TSD)機能により停止します。
  • TSDは万が一の安全を確保するものであり、品質維持を目的としていません
  • 動作後は電源(VM)リセットにより復帰します。
過電流保護
コイル電流値のピーク値が4.2Aに到達するとPWMの1周期分OFFします。

注意

  • FG信号端子はオープンドレインとなっています。
    最大印加電圧:5.75V以下
    シンク電流:10mA以下
  • モータ拘束保護は搭載していません。
  • モータ回転中にF/R端子の切換えは行わないでください。
  • モータの起動は、0-5V端子に周波数を入力してから行ってください。
  • 幅広い使用条件で使用する場合は、120°矩形波駆動とさせて頂く場合があります

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駆動回路…クロック制御(CLK-IN)

CLK-IN制御ブロック図

専用プリドライブICとFETの組合せにて、通電方式とフィードバック有無の選定ができます。
FG(周波数発電機)が内蔵されています。
500r/min以下では発電量が不足することからFG出力が得られない事があります。

特徴

クロック周波数に応じて回転数フィードバック制御を行うタイプです。
クロック周波数とFG周波数を合わせる位相制御(PLL)です。
最適な性能を提供する目的で、評価頂く前に下記仕様をご提示頂き、制御パラメーターの最適化を行ったうえで出荷致します。

  • 回転数/慣性モーメント/トルク

通電方式は音の静かな180°正弦波駆動となります

保護回路

ヒューズ
定格電流:4.0A
定格電圧:DC32V
溶断電流/時間:8A-5秒以内
加熱保護
モータドライバが140℃(参考値)に到達すると、サーマルシャットダウン(TSD)機能により停止します。
  • TSDは万が一の安全を確保するものであり、品質維持を目的としていません
  • 動作後は電源(VM)リセットにより復帰します。
過電流保護
コイル電流値のピーク値が4.2Aに到達するとPWMの1周期分OFFします。

注意

  • FG信号端子はオープンドレインとなっています。
    最大印加電圧:5.75V以下
    シンク電流:10mA以下
  • モータ拘束保護は搭載していません。
  • モータ回転中にF/R端子の切換えは行わないでください。
  • モータの起動は、CLK端子に周波数を入力してから行ってください。
  • 使用条件と制御パラメーターが適切でない場合、安定した駆動が出来ないことがあります。
  • 幅広い使用条件で使用する場合は、120°矩形波駆動とさせて頂く場合があります。

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